2007-06-01から1ヶ月間の記事一覧

年金問題:中央第三者委員会の設置は法治国家の原則と一致しない

年金の給付の可否を決定する第三者委員会の初会合が開かれました。私はこの第三者委員会の設置に反対です。というのも、このような委員会の設置を法改正抜きに行うことは、法治国家では許されないと考えるからです。 にもかかわらず、5月26日付けの社説には…

ブルーノ、天体暦、『宇宙誌の神秘』

「ブルーノとノーサンバーランドサークル」 Saverio Ricci, "Bruno e il Northumberland Circle (1600-1630)", Rinascimento 25 (1985), 335-355. 「17世紀前半の天体暦」 Volker Bialas,“Ephemerides in the Early 17th Century”, Vistas in Astronomy 22 (…

ケプラー、『新天文学』の序と第一部

ケプラー、「ヨハネス・ケプラー『新天文学』序訳注」、岸本良彦訳、『明治薬科大学研究紀要』、33、2003年、23-70。 ケプラー、「ヨハネス・ケプラー『新天文学』第1部訳注」、岸本良彦訳、『明治薬科大学研究紀要』、34、2004年、33-69。

レオ・アフリカヌス

Trickster Travels: A Sixteenth-Century Muslim Between Worlds作者: Natalie Zemon Davis出版社/メーカー: Hill & Wang Pub発売日: 2007/03/06メディア: ペーパーバックこの商品を含むブログ (1件) を見る 斜塔堂さんの日記で紹介されております。レオ・ア…

「人間ならば誰にでも、現実のすべてが見えるわけではない。 多くの人は、見たいと欲する現実しか見ていない(カエサル)」について、混沌とした状況になっているので整理します。

引用テキストの多いぼくの日記でカエサルの「人は自分の見たいものしか見ない」という話をしてみるよ - 愛・蔵太の気になるメモ(homines id quod volunt credunt) カエサルのそのテキストの引用をしている人は、元テキストについてどれだけのことを知ってい…

昨日のインタビューをみていて、安倍晋三氏はもうあきらめたのかな、と思った。少なくとも官僚はもうあの首相を見捨てていると思う。 あと、第三者委員会と厚生年金法(=社会保険審査会)とのあいだの整合性を結局どうつけるつもりなんだろう。いまだにまっ…

狼と香辛料

狼と香辛料 (電撃文庫)作者: 支倉凍砂,文倉十出版社/メーカー: メディアワークス発売日: 2006/02メディア: 文庫購入: 18人 クリック: 471回この商品を含むブログ (744件) を見る 第1巻は文章の質が低くてどうしようかと思いましたけど、第2巻ではかなり改善…

世界の調和

The Harmony of the World (Memoirs of the American Philosophical Society)作者: Johannes Kepler,E. J. Aiton,A. M. Duncan,J. V. Field出版社/メーカー: Amer Philosophical Society発売日: 1997/04/01メディア: ハードカバーこの商品を含むブログ (1件)…

ケプラー、「新年の贈り物あるいは六角形の雪について」

ヨハネス・ケプラー、「新年の贈り物あるいは六角形の雪について」、榎本恵美子訳、『知の考古学』、11、1977年、276-296頁。 天文学での業績で知られるケプラーですが、実は現在でいう結晶学について最初に体系的な考察をめぐらせた人物でもあります。この…

魂、原因、形相付与者

「魂」 HWP, "Seele". 「原因」 HWP, "Ursace".(途中まで) 「形相付与者」 Goldstein, Helen Tunik. “Dator formarum: Ibn Rushd, Levi ben Gerson, and Moses ben Joshua of Narbonne”, in Ismail Raji al Faruqi (ed.), Islamic Thought and Culture: Pa…

映画

松本人志氏が監督、主演をつとめた『大日本人』を見てきました。面白かったです。何度も笑ってしまいました(「獣」って)。個人的にはまた松本氏には映画を撮って欲しいです。 映画といえば、これも予約しました。ゲド戦記 [DVD]出版社/メーカー: ブエナ ビ…

自民党は年金番号の統合と年金記録の名寄せを同一視しているのかな

年金に関する自民党のパンフレット第2弾が出ました。そんなものどうでもいいのかもしれません。でも気になることがあるのです。このパンフレット、自民党のホームページのトップから行けるようになっています。 自由民主党 第2弾。ご安心ください!!あなた…

原爆投下後に日米が行った調査について

毎日社説 視点 「空白の10年」を埋めるのは国の責任だ - finalventの日記 この空白には米国側に資料がけっこうあるはずで、それはどの程度研究されているのだろう。 この問題に関しては、米軍占領下の原爆調査―原爆加害国になった日本作者: 笹本征男出版社…

柄谷行人、『日本精神分析』

日本精神分析 (講談社学術文庫)作者: 柄谷行人出版社/メーカー: 講談社発売日: 2007/06/08メディア: 文庫 クリック: 6回この商品を含むブログ (29件) を見る 文藝春秋社から2002年に出された本の文庫化です。柄谷氏がひさしぶりに文学作品にもとづいて評論活…

小田実訳:イーリアスの新訳

すばる 2007年 07月号 [雑誌]出版社/メーカー: 集英社発売日: 2007/06/06メディア: 雑誌 クリック: 5回この商品を含むブログ (4件) を見る なんと今月号の雑誌『すばる』には、小田実氏による『イーリアス』第1巻の翻訳を掲載されています。小田実氏は東京大…

『滝山コミューン 1974』についてその他参考にした記事

2007-06-12 「班活動における自主的なグループ運営、各種委員会活動への参加、児童会選挙における模擬デモクラシー体験などなど。ははあ、あれは、あの頃の、一種の最新の理論に基づく’進歩的’な実践だったわけだ」。原氏と同じような教育を受けられていた方…

原武史、『滝山コミューン 1974』

滝山コミューン一九七四作者: 原武史出版社/メーカー: 講談社発売日: 2007/05/19メディア: 単行本購入: 12人 クリック: 287回この商品を含むブログ (175件) を見る この重要で、かつ慎重な評価が必要になる著作については、時間と力量があればいずれもう少し…

ヨハネス・ケプラーとその受容について

ケプラーについていくつかの研究を読みました。Kepler's Geometrical Cosmology (Bloomsbury Academic Collections: Philosophy)作者: J. V. Field出版社/メーカー: Athlone Press発売日: 2000/12メディア: ハードカバーこの商品を含むブログ (1件) を見る …

生きた原子と顕微鏡

ようやくWilsonの『不可視の世界』を読み終わりました。The Invisible World: Early Modern Philosophy and the Invention of the Microscope (Studies in Intellectual History and the History of Philosophy)作者: Catherine Wilson出版社/メーカー: Prin…

ガリレオ、ギルバート、顕微鏡

「原因に関するガリレオの介入者的な考え」 Steffen Ducheyne, "Galileo's Inventionalist Notion of 'Cause'", Journal of the History of Ideas 67 (2006), 443-464. 「機械論哲学における禁じられたストア派の概念:電気引力の問題」 Gad Freudenthal, "C…

オウィディウス受容史

『ルネサンスフランスでのオウィディウス』 Ann Moss, Ovid in Renaissance France: A Survey of Latin Editions of Ovid and Commentaries Printed in France before 1600 (London, 1982). Ovid in Renaissance France: A Survey of the Latin Editions of …

リプシウス、ストア派

『ストア派の自然哲学』 Justus Lipsius, Physiologiae stoicorum (Antwerp, 1604). 文字検索不可。 「ペトラルカ、キケロー、そして古代の異教的伝統」 Maristella Lorch, "Petrarch, Cicero, and the Classical Pagan Tradition", in Albert Rabil (ed.), …

はしか

理学部による抵抗のかいもあってか、東京大学でははしかによる休講は行われない模様です。

顕微鏡

「顕微鏡使用の初期の歴史についてのノート」 Charles Singer, "Notes on the Early History of Microscopy", Proceedings of the Royal Society of Medicine 7 (1913-14), 249-79.

顕微鏡、チャールトン

『不可視の世界:初期近代の哲学と顕微鏡の発明』 Catherine Wilson, The Invisible World: Early Modern Philosophy and the Invention of the Microscope (Princeton, 1995). The Invisible World: Early Modern Philosophy and the Invention of the Micr…

自民党パンフレット

いくらなんでもこれはひどい。 自民党があなたの年金を守ります。 なぜ、このような事態になったのでしょうか…その責任は!年金基礎番号設計・導入時の大臣は? 年金基礎番号導入の閣議決定→管直人厚生大臣 切替作業開始→管直人厚生大臣 基礎年金番号実施関…

救済策のために政争を

政争より救済策が優先だ(産経新聞) 衆院では、年金不信を払拭(ふっしょく)する地に足の着いた論戦が行われたとは、とても言えない。(読売新聞) こういう書き方はどうかと思う。国会をまじめに見ていればこういう書き方はできないはず。 年金の問題は国…