2009-08-01から1ヶ月間の記事一覧
アリストテレスは世の中の物体を考えるときに、主として3つの側面から接近します。1. 質料形相論。2. 四元素論。3. 現実態可能態論。これら3つは単体で取り出してみると、なかなかすばらしく自然を説明しているように見えなくもないです。でも、世界で起こる…
4月にJournal of the Warburg and Courtauld Institutes誌に投稿した論文の審査結果が返ってきました。二人の審査員曰く、"the article should be accepted for publication, subject to minor revisions"だそうです。というわけで、なんとか出版される見通…
Francesco Piccolomini, Librorum ad scientiam de natura attinentium partes quinque (Venie, 1596). 中世学者たちが扱ってきた14世紀と、初期近代の研究者たちが扱ってきた17世紀のあいだにあいだ空白地帯を埋めてくれそうな自然学百科事典というとこれに…
朝の5時までがんばって書き直しをしました。もうダメ…。
今日はちょっとお休み気味でした。
The Cambridge History of the Byzantine Empire:Nordica mediaevalis:So-netブログ 『ケンブリッジ版ビザンツ帝国の歴史』が2009年に出版されています。おなじみNordica mediaevalisでその存在を知り、よく利用する東京大学の駒場図書館に配架を頼んだと…
午前中から夕方にはかけては長期休み恒例の古典語読書会でした。今回は午前中にギリシア語の動詞の活用の仕組みを教えてもらい、午後はラテン語やギリシア語の作品を読んでいます。 古典ギリシア語の動詞の動詞活用を学ぶというのは、例えばmeno^という動詞…
あまりに気になるので時間もないくせに『Hypomnemata』も読みました。 Daniel Sennert, Hypomnemata physica (Frankfurt, 1636), bk. 3, ch. 2 (pp. 118-146). ゼンネルトにとって酒やワインの混交物というのは、複数の物体の集積です。なのでスカリゲルが演…
スカリゲル『演習』の各版 - オシテオサレテ この記事を書いてからはや4ヶ月。今日再びグーグルブックを検索したらスカリゲルの主著の版が3つ(1582, 1592, 1612)新たに加わっていました。また前回は手違いで2ページに1ページしか取れていなかった1620年版…
ゼンネルトが1619年に『一致と不一致』の初版を出したときは、まだバッソンの著作は出版されていなかった。その後ゼンネルトが『Hypomnemata』を1636年に出版した時には、すでにバッソンの著作が出版されており、ゼンネルトはそれを読んでいた。その結果Hypo…
今日は7時間ほど集中して、なんとか結論を書くところまで行きました。あとは各節相互のつながりをつけて、序文を書けば一応最初の原稿はできたことになります。ああ、でも序文は苦労しそうだな…。→さらに3時間ほど粘って、今日書いた部分の手直しをしました…
今日はバッソン、ゼンネルトを扱う第3節を書きました。シュペリングとゴルラエウスはせっかく調べたのですけど、議論が拡散するので削除しました。
とりあえずアヴィセンナ、アヴェロエス、トマス、スコトゥスについてまとめる箇所を書きました。満足のいく質には全く達していないのですけど、とりあえず先に進みたいと思います。 読むべきものメモ Vincent R. Larkin, tr. "Saint Thomas Aquinas: 'On the…
序文 アヴィセンナ、アヴェロエス トマス、スコトゥス バッソ、シュペリング ゼンネルト スカリゲル1、スカリゲル2 スカリゲル3 結論 発表までに消化する必要がある作業工程を便宜的に分けると、この8つの段階に分かれると思います。もちろん序文と結論は最…
週末ということで『崖の上のポニョ』を見ました.楽しかったです.いい作品をつくりますね,宮崎監督は.あと波の描写がすごい. ところでアメリカ版の主題歌が面白いことになっていますね.
今年7月に創刊された雑誌『Fold』を片手に、昨日とある場所で行われた会話です。 A: 今までに身体を駆け抜けた雑誌はありますか。それは具体的になんですか。B: 身体を駆け抜けたってどういう意味?衝撃を受けたってこと?A: あ、それでいいと思う。B: 初期…
6時に起きだしてきて,なんとか140頁まで読み終えました. Annelise Maier, An der Grenze von Scholastik und Naturwissenschaft: die Struktur der materiellen Substanz, das Problem der Gravitation, die Mathematik der Formlatituden (Roma: Storia e…
Duns Scotus, Lectura in librum secundum Sententiarum: a distinctione 7. ad 44., Ioannis Duns Scoti opera omnia 19 (Vatican: Typis Polyglottis Vaticanis, 1993), pp. 137-154 (lectura 2, distinctio 15). Richard Cross, The Physics of Duns Scot…
112頁のオッカムの部分まで進んだところで,今日も集中力が尽きてしまいました.明日にはようやく終わりそうです.情報の密度が濃いために,読書による体力の消耗が激しい本です.id:Freitagさんの著作と同じ感じ.
Avicenna, Liber tertius naturalium de generatione et corruptione, ed. S. van Riet (Louvain: Peeters, 1987), 70-78. 『シファー』の自然学生成消滅論の部分のラテン語訳です. いや,これ全然分からないのですけど….そもそもどこまでが彼の意見で,ど…
Annelise Maier, An der Grenze von Scholastik und Naturwissenschaft (Rome: Storia e litteratura, 1954), 3-140. 今日中に読むつもりが,50頁ほど読んだところで集中力が尽きてしまいました.しかし今から50年以上前にこれほどの質の研究がなされている…
今の地震で飛び起きました(5時18分)。今回は緊急地震速報が機能したみたいですね。私も携帯に連絡が来るように設定しておこうかな。
なんか月末の発表までにもう時間が全然ないということで最低限消化しないといけない材料を以下にメモしておきます.まずはこれに専念. Abraham D. Stone, "Avicenna's Theory of Primary Mixture," Arabic Sciences and Philosophy 18 (2008): 99-119. Avic…
Abraham D. Stone, "Avicenna's Theory of Primary Mixture," Arabic Sciences and Philosophy 18 (2008): 99-119. これはすごい.アダムさんのアルベルトゥス論文を読んで以来の衝撃を受けました.ただ非常に難解なので(扱っている問題が余りに込み入ってい…
Nicole Oresme, Quaestiones super De generatione et corruptione, ed. Stefano Caroti (Munich: Verlag der Bayerischen Akademie der Wissenschaften, 1996). オレスムの書いた生成消滅論に関する論考です.混交に関する部分の解説と本文を読みました.ア…
Roberto Zavalloni, ed., Richard de Mediavilla et la controverse sur la pluralité des formes: textes inédits et étude critique (Louvain: Éditions de l'Institut supérieur de philosophie, 1951). すごく分厚い解説が付いていていいのですけど,い…
今の地震で飛び起きました(5時18分)。今回は緊急地震速報が機能したみたいですね。私も携帯に連絡が来るように設定しておこうかな。
心脳マーケティング 顧客の無意識を解き明かす Harvard Business School Press作者: ジェラルド・ザルトマン,藤川佳則,阿久津聡出版社/メーカー: ダイヤモンド社発売日: 2005/02/10メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 19回この商品を含むブログ (19件) を…
三津間康幸「セレウコス朝およびアルシャク朝時代の王権の展開と都市バビロン:『日誌』を主要資料とした研究」東京大学,博士論文,2009年. http://repository.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/dspace/handle/2261/25547 お世話になっている三津間氏の博士論文が一般…
Commentarii Collegii Conimbricensis Societatis Iesu, in libris de generatione et corruptione Aristotelis (Mainz, 1606; repr. Hildesheim: Olms, 2003). コインブラ注解のうちで『生成消滅論』を扱った部分を手に入れました.こういうものを復刻して…