2010-06-01から1ヶ月間の記事一覧

『科学史研究』第49巻、No. 254目次

『科学史研究』の最新号が届きました。内容は以下の通りです。 論文 19世紀後半の舶用ボイラ発達における鋼の重要性について 小林学 『延喜式』「図書寮」の造紙諸条から見た古代製紙技術の考察 小林良生・浜谷康郎 検証「水俣病総合調査研究連絡協議会」:…

メモ 天使による体の獲得と自然発生の比較

Scaliger, Exotericae exercitationes, 467v-468r (ex. 359, sec. 13) Tanto facilius angelum posse sibi corpus assumere materiale, quam a materia queat suscipi forma aequivoca: quae sibi murem fabricat in fimeto: quanto minus operosum est corp…

ヤハロム・勝又版『タハケモニ』

Tahkemoni, or the Tales of Heman the Ezrahite by Judah Alharizi, ed. Yosef Yahalom and Naoya Katsumata (Jerusalem: Ben-Zvi Institute, 2010), 686+lv pp. 高橋英海さんの研究室に分厚い本が届いていました。どうやらすごいものが出てしまったようで…

西洋中世学会第2回大会雑感

そろそろほとぼりも冷めた頃なので、先日参加した学会について書き残しておきます。 私が聞いた発表のなかでは、原田晶子さんの「中世末期ニュルンベルク教会への寄進と市民の心性」がほぼそのままの形で論文として投稿できそうなものでした。ただ内容の一部…

西洋中世学会に行ってきました

2009年に創設された西洋中世学会の第2回学会に行ってきました。参加と同時に会員にもなりましたので、これで晴れて上智大学の中世思想研究所を利用することができます。 あまり知られていないようなのでもう一度宣伝しておくと、本学会の機関誌である『西洋…

アヴィセンナ、『治癒』「自然学」

The Physics of the Healing: A Parallel English-Arabic Text; Books I, II, III, & IV (Brigham Young University - Islamic Translation Series)作者: Jon McGinnis出版社/メーカー: Brigham Young Univ Pr発売日: 2010/05/15メディア: ハードカバー クリ…

トマス・アクィナス、『神学大全』を読む

スカリゲルの論述を理解するために、トマス・アクィナスの『神学大全』を少し読みました。彼はアリストテレスの質料形相論の体系の中に何とか天使を位置づけようとしています。ただこういう調査を実際の記述に反映させられるかどうかはまだ不透明です。 とい…

暑い研究室で

今日は午前中は警察署に行って、遺失物として届けられていた携帯電話を受け取ってきました。これで一安心です。 その後は研究室に移動して、リプシウス論集の編集のお手伝い作業を少し行って、それからはスカリゲルの知性論を読んでまとめる作業をしていまし…

『シェイクスピア・ハンドブック』を手に入れたぞ。。。おや?

シェイクスピア・ハンドブック作者: 河合祥一郎,小林章夫出版社/メーカー: 三省堂発売日: 2010/06/18メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 33回この商品を含むブログ (4件) を見る id:saebouさんに手配してもらって出版社から家までわざわざ送ってもらった本…

ミクロコスモス入荷状況

頑張ってリクエストをだしたかいがあってか、東京大学では3か所に計3冊入っています。本郷にいる人も駒場にいる人もぜひぜひぜひ手に取ってください。 https://opac.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/opac/books-query?mode=2&code=22853613&key=B127670237522581&TGSRC…

『ステヴィン』書評執筆 その3

『科学革命の先駆者ステヴィン』の書評をひとまず書き終えました。長さは1182字と大変短いものになっています。この長さについては先日紹介した住田さんの書評を参考にさせてもらいました(こちら)。サートンも短い書評の方が長いものよりも読まれる可能性…

住田朋久氏渾身の書評遂に出版される

住田朋久、「書評:梶雅範他編、『科学・技術の現場と社会をつなぐ:科学技術コミュニケーション入門』」、『化学史研究』、第37巻、2010年、79-80頁。 住田朋久さん(id:sumidatomohisa)渾身の書評がついに出版されました。書評対象となっているのは以下の…

パラケルスス新刊

すでにid:Freitagさんが紹介していますけど、パラケルススの日本語訳が新しく出されたようです。医師の迷宮 -これなくして医師(ホメオパス)はいかにしても真の医師(ホメオパス)になることができない-(ホメオパシー古典シリーズ)作者: パラケルスス,澤元亙出…

『ステヴィン』書評執筆 その2

300頁くらいまで進みました。あと少しです。読んでいて勉強になりますし、すべてを読む必要はないという前提のもとで一般読者にも推薦できる本です。しかし歴史研究としての水準には疑問符がつきます。70年前のDijksterhuisはまだまだ現役続行のようです。

エウクレイデス、『デドメナ、オプティカ、カトプトリカ』

エウクレイデス全集〈第4巻〉デドメナ/オプティカ/カトプトリカ作者: 斎藤憲,高橋憲一出版社/メーカー: 東京大学出版会発売日: 2010/06/01メディア: 単行本 クリック: 3回この商品を含むブログ (5件) を見る 人類史に残るエウクレイデスの全訳事業。第2弾は…

住田、初論文 その1

住田朋久さんが待望の初論文を研究室の紀要である『哲学・科学史論叢』に投稿するそうです。投稿締め切りは7月21日です。

論集編集のお手伝い

午前中から午後にかけてid:Freitagさんが取り組んでいるリプシウス論集の編集作業のお手伝いをしました。論考の性質上図書館に行って多くの資料を見る必要があったので、案外時間がかかりました。

佐藤、「ここが違うよ『天地明察』

住田朋久さんから、和算史家の佐藤賢一氏が「ここが違うよ『天地明察』:参考文献の著者から」というエッセイを開始されたことを教えてもらいました。注目です。 ここが違うよ『天地明察』:参考文献の著者から(0/前口上) | satokenichilab's blog

『ステヴィン』書評執筆 その1

『科学史研究』向けにデヴレーゼ、ベルヘ『科学革命の先駆者 シモン・ステヴィン:不思議にして不思議にあらず』朝倉書店、2009年の書評を書く仕事に取りかかりました。科学革命の先駆者シモン・ステヴィン―不思議にして不思議にあらず (科学史ライブラリー)…

最高裁判所に行ってきました

いま最高裁から帰ってきました。なんでそんなところにいくことになったんでしょう。私もよくわかりません。 お昼頃家で読書をしていると住田朋久さん(id:sumidatomohisa)がチャットで話しかけてきました。 最高裁まで散歩に行くのであれば、 「司法行政文…

『ミクロコスモス』書評執筆 その3

翻訳を抜いた全論考についての論評部を書きました。その時点で人に見せたところ、いくつかの箇所の文言が厳しすぎるとの指摘を受けました。明日は微調整に充てて、明後日にはひとまず完成させます。

リスト補充

吉本先生が現在作成中のリストの抜けとしてid:Freitagさんと私が気がついたのはとりあえず以下の2人です。 楠葉隆徳 http://www2.osaka-ue.ac.jp/CGI/view.cgi?seq=220 鈴木晃仁 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%88%B4%E6%9C%A8%E6%99%83%E4%BB%81

休養

別にたいした仕事をきたわけではないのですけど、今日は一日休養にあてました。

『ミクロコスモス』書評執筆 その2

昨日からはじめている『ミクロコスモス』再読。今日は小川、東論文とフィチーノの翻訳を読んでメモを取りました。

『ミクロコスモス』 書評執筆 その1

ベイコンシンポジウムが終わったので、続いて『化学史研究』用の『ミクロコスモス』書評を書かなければなりません。まずは書評の書評の書き方を論じたサートンの文章を読みました。 「学術書の書評についてのノート」 George Sarton, "Notes on the Reviewin…