2007-12-01から1ヶ月間の記事一覧

アプレイウス

アプレイウスというのはラテンの伝統を考える上で気になる人物ですし、アウグスティヌスへの影響も見逃せません。あまり研究はないようですけど、とりあえず 『中期プラトン主義』 John Dillon, The Middle Platonists, 80 B.C. to A.D. 220, rev. ed. (Itac…

ラクタンティウスの天使、悪魔論

Emil Schneweis, Angels and Demons according to Lactantius (Washington: Catholic University of America Press, 1944). 天使の堕落をめぐる初期教父たちの見解がまとめられていてよかったです(92-105)。神が悪を創造したとはいえないので、善なるもの…

ヌメニオス

アルニム編 『初期ストア派断片集』(京都大学学術出版会)にはどういうわけかヌメニオスの断片があまり収録されていません*1。ヌメニオスはストア派の大燃焼理論を論じた断片をそれなりに残しているのに。書かれている内容が初期ストア派の教説からは逸脱し…

西洋哲学における悪の問題全三巻

まだ入手できていないのですけど、下記のような恐ろしい著作が出ているようです。 『西洋哲学における悪の問題』 Friedrich Billicsich, Das Problem des Übels in der Philosophie der Abendlandes, 3 vols. (Wien: Sexl, 1952-9). 第一巻がプラトンからト…

ヘルメス文書、世界周期

『ヘルメス文書』 Brian P. Copenhaver, tr., Hermetica: The Greek Corpus Hermeticum and the Latin Asclepius in a New English Translation, with Notes and Introduction (Cambridge: Cambridge University Press, 1992). 今頃になって入手。 『プラト…