2008-05-01から1ヶ月間の記事一覧
ライプニッツがどうして形成的力能という概念をスカリゲルに帰したのかを考えています.スカリゲルも確かに「形成的」という言葉を用いていることが最近の調査で分かりました.しかし,その概念が大きく取り上げられているわけではありません.ライプニッツ…
Caroline Collins Hunt, "Plastic Nature: A Study of the Cambridge Platonists," (PhD. diss., Harvard University, 1970). ハーヴァード大で出された博士論文です.UMIで取り寄せられないため入手が非常に困難です.ええ,ハーヴァードの図書館にはありま…
id:Freitagさんから,Scan Snap S510を使ってスキャンした16世紀の書籍の複写を送っていただきました.カラーでスキャンされているため,Freitag自身が書き込まれた青色や黄色がきれいに出ています.固有名詞に線が引かれてあるので,これはとても助かります…
ライプニッツ研究者の Justin Smith の論文一覧を見て,この人はものすごく重要な仕事をしていたということに気がつきました.ちゃんと読んでから会えばよかったな….後悔.とりあえず主要なものを集めて読みます.Leibniz and Biologyという書籍も出版予定…
久々に仕事に復帰ということで,今日は友人が今度学会で読む原稿の直しを,シリア語文献学の先生と二人でしました.18時半から23時までかけて4時間半ほどを費やして一通り見ました.原稿にはまだいろいろ問題が残っていたのですけどそこで二人とも力尽きてし…
2007年にザバレッラの魂論に関する博士論文が提出されたようです.ただし入手は難しそうです. 「ヤーコポ・ザバレッラによるアリストテレス魂論解釈における知性」 Branko Mitrovic, "Intellect in Iacopo Zabarella's Interpretation of Aristotelian Psyc…
John Henry, “The Fragmentation of Renaissance Occultism and the Decline of Magic,” History of Science 46 (2008): 1-48. David Marshall Miller, “The Thirty Years War and the Galileo Affair,” History of Science 46 (2008): 49-74. 面白そうな論…
Russell Friedman, The Sentences Commentary, 1250-1320: General Trends, the Impact of the Religious Orders, and the Test Case of Predestination," in Medieval Commentaries on the Sentences of Peter Lombard, vol. 1, Current Research, ed. G. R…
'My daughter deserved to die for falling in love' | World news | The Guardian http://www.jihadwatch.org/dhimmiwatch/archives/020806.php http://www.chunichi.co.jp/article/world/worldtown/CK2008050902009930.html イラクのバスラで17歳の女子大…
訳あって英語でスカイプチャットをしました.大変ですけど,英語を書く力を向上させるには効果的だと思います.もちろん,文法的に正しい英語を書くこととは別に,学術論文として筋の通った英語を書く訓練が必要になるわけですけど.
Andreas Blank, “Julius Caesar Scaliger on Corpuscles and the Vacuum,” Perspectives on Science 16 (2008): 137-159. スカリゲルが真空の存在を肯定したというLüthyの読解があやまりであることが示されています. この論文とはあまり関係ないのですけど…
Christoph Lüthy, “The Fourfold Democritus on the Stage of Early Modern Science,” Isis 91 (2000): 443-479. 16世紀後半から17世紀前半にかけて提唱された原子論は,しばしばその提唱者たちによってデモクリトスに関連付けられてきました.しかし,その…
Marie Boas, “Hero’s Pneumatica: A Study of Its Transmission and Influence,” Isis 40 (1949): 38-48. ガリレオの原子論のソースはヘロンなのかな. ガリレオの原子論については以下の諸文献があるようです. Kurd Lasswitz, Geschichte der Atomistik vo…
文系の研究者の方教えて下さい。 : キャリア・職場 : 発言小町 : YOMIURI ONLINE(読売新聞) おや,どうして将来の私のことが…
『ピッコローミニと不死』 Leonard A. Kennedy, “Francesco Piccolomini (1520-1604) on Immortality,” The Modern Schoolman 56 (1979): 135-150. ピッコローミニの整理によると, プラトン 理性的魂(anima rationalis)と精神(mens)を分けて考える. 理…
「ブルーノの魂の力を持つ原子」 Hilary Gatti, "Giordano Bruno's Soul-Powered Atoms: From Ancient Sources towards Modern Science," in Late medieval and Early Modern Corpuscular Matter Theories, ed. Christoph Lüthy, John E. Murdoch and Willia…
論文を書くための研究はひとまず停止させて,英語を読んだり聞いたり書いたりして勉強しています.断層のことを英語では「fault」って言うんですね. ちなみに研究関係ではZabarellaの霊魂論について,ケンブリッジ版ルネサンス哲学史530頁以降を見ました(…
Zimaraが『魂について』につけた注釈を確認するため,Aristotelis opera cum Averrois commentariisを本郷で見てきました(webcat情報).どうやらほしかった『魂について』は6巻に入っていたのですけど,間違えて5巻を借りて帰してしまったかも….ただ6巻は…
Peter Lombard (Great Medieval Thinkers)作者: Philipp W. Rosemann出版社/メーカー: Oxford Univ Pr on Demand発売日: 2004/04/08メディア: ハードカバー クリック: 1回この商品を含むブログ (1件) を見る 高橋さんから教えてもらった一冊.「原初の種子」…
17世紀初頭に,形相,及び理性的魂の起源をめぐる論争がそれぞれ一つずつ行われています.直接的に関係する著作は以下のとおり.集めていかないと. 形相の起源をめぐって 『医学者のための哲学的論争,形相の起源について』 Johann Freitag, Disputatio med…
ゼンネルトのThirteen books of natural philosophy (London, 1660)の中でスカリゲルがどう用いられているかを調べています.なかなか面白い展開になっています.ゼンネルトはスカリゲルをザバレッラやシェキウスと組み合わせて議論を作っています.あとゼン…
西洋古典学(特に教父学,初期キリスト教史?)を専攻されている方のブログをはてなダイアリーで発見しました. http://d.hatena.ne.jp/faeles/ まだすべての記事を読めたわけではないのですけど,特に有用だと思ったものをいくつかクリップ. http://d.hate…
まだ未調査の部分が多くて本文執筆はおろか,構成の見取り図さえ得られていない論文の要約を書きました.これはつらい.最近id:Freitagさんと話していることをまとめただけのリサーチプロジェクトも一応書きましたが.うーん.
すでにid:Freitagさんが論文で触れていることではありますけど,バルバロによるテミスティオスの翻訳というのは変です.元のギリシア語にはない文章をラテン語訳として挿入しています.そしてその文章をレオニチェノ,フェルネル,スカリゲル,リチェィはあ…
昼から2時間半ほどかけてスカリゲルのラテン語を西洋古典学科の人と検討しました.やはり頭の回転がはやくラテン語も(私などよりはるかに)できる人と検討すると作業は効率よく進みますし,作業自体も楽しいものとなります.やはり研究というのは共同作業な…
ドイツの図書館とメールでやり取りしています.英語で送ったメールに対してドイツ語で返信が来た時には驚きました.本当ならドイツ語で返信すべきところでしょうけど,「英語でいいよ」という言葉に甘えて,私の方は英語で送っています.しかし返事はやはり…
7世紀の学者に Johannes Alexandrinus Grammaticus という人がいるらしい.別名 Philoponus.なんと紛らわしい!→間違い間違い.アダムさんにしかられますた. John Philoponus - Wikipedia Grammaticusというのは(私たちが普通に言及する)フィロポノスの…
何日かドタバタしていて落ち着いて研究することができませんでした.今日から体勢を立て直して仕事仕事.Ancient Medicine (Sciences of Antiquity Series)作者: Vivian Nutton出版社/メーカー: Routledge発売日: 2005/06/09メディア: ペーパーバック クリッ…