2010-09-01から1ヶ月間の記事一覧
今日はずっと一次資料を読んでいました。読んだ節の表題は「神は自分がつくったものよりよくすることができるのか」、「すべては人間のためにつくられているのか」、「それぞれの種は自らのために創造されたのか」、「ある種の種があるのは多様性のためでも…
スカリゲルの『顕教的演習』に収録されている各演習の表題をワードを使って打ち込む作業をしました。365ある演習のうち今日打ち込めたのは200まで。時としてサブセクションが30もあるのでどうしても時間がかかります。
なるほど、これは面白い企画だな。自然とそう思わせてくれる本が登場しました。イタリア古寺巡礼―ミラノ→ヴェネツィア (とんぼの本)作者: 金沢百枝,小澤実出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2010/09/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 6回この商品を含む…
「アヴェロエスの第一動者の議論」 David Twetten, "Averroes' Prime Mover Argument," in Averroes et les averroĩsmes juif et latin, ed. J.-B. Brenet (Turnhout: Brepols, 2007), 9-75. すごいものを読みました。ヴォルフソンやデイヴィッドソンすらか…
「ヘブライ語百科事典における天の物質の問題」Ruth Glasner, "The Question of Celestial Matter in the Hebrew Encyclopedias," in The medieval Hebrew encyclopedias of science and philosophy, ed. Steven Harvey (Dordrecht: Kluwer Academic Publish…
11月にモントリオールで予定されている学会に出席するための渡航費の半額ほどが支給されることになりました。アメリカの航空会社を使うことが望ましいといった制約があるものの、National Science Foundationは太っ腹ですね。
James A. Weisheipl, “The Celestial Movers in Medieval Physics,” Thomist 24 (1961): 286–326. アルベルトゥス・マグヌス、ロバート・キルウォードビ、トマス・アクィナスという三人のドミニコ会士がいかに天体の運行を説明したかを解説した論文です。 ま…
下記の文献を入手しました。 Alvaro de Toledo, Comentario al "De substantia orbis" de Averroes: aristotelismo y averroismo (Madrid : Consejo Superior de Investigaciones Científicas, 1941). アヴェロエスの『天球の実体について』への注釈の校訂版…
こちらの記事で紹介したデュエムはガザーリーがアヴィセンナと同種の流出論を支持していたと書いていました。しかし他のものを読むとまさにアヴィセンナの流出論こそガザーリーが『哲学者たちの矛盾』で攻撃した学説に他ならないとあります。実際に『矛盾』…
Pseudo-Avicenna Liber Celi Et Mundi: A Critical Edition (Aristoteles Semitico-Latinus, 14)作者: Oliver Gutman出版社/メーカー: Brill Academic Pub発売日: 2003/10/01メディア: ハードカバーこの商品を含むブログ (3件) を見る Pseudo-Avicenna, Libe…
Pierre Duhem, Le système du monde: histoire des doctrines cosmologiques de Platon à Copernic, vol. 4 (Paris: Hermann), 439-53. 『世界の体系』第4巻から「神からの存在の流出、天の本性」という節を抜き出して読みました。さすがデュエム、目が覚め…
Averroes, De substantia orbis, ed. and trans. Arthur Hyman (Cambridge, MA: The Medieval Academy of America and the Israel Academy of Sciences and Humanities, 1986). Pierre Duhem, Le système du monde: histoire des doctrines cosmologiques de…
Gerherd Endress, "Averroes' De caelo, Ibn Rushd's Cosmology in His Commentaries on Aristotle's On the Heavens," Arabic Sciences and Philosophy 5 (1995): 9-49. ご存知Endressによるアヴェロエスのコスモロジーを扱った長大な論文です。ここでは天…
最初の二つは『治癒の書 霊魂論』でアヴィセンナが天球の知性と霊魂を天使とみなしているところです。最後の一つはアヴェロエスが天を神と天使たちの住むところと論じている箇所です。翻訳をしたいのですけど親知らずを抜いた箇所が痛くて挫折しました。とり…
ヒロさんにお願いして『ミクロコスモス』第2集に収録される予定の翻訳第2弾草稿を見せていただきました。グラフトンに続きこれまた非常に面白く学ぶところが多い論考です。これは第2集もいよいよ楽しみになってきました。
Morewedge, The Metaphysics of Avicenna アヴィセンナの天の運動論についてはMystical Philosophy of Avicenna作者: Parviz Morewedge出版社/メーカー: Inst of Global Cultural Stds発売日: 2001/10メディア: ペーパーバックこの商品を含むブログ (1件) を…
失われた時を求めて〈1〉第一篇「スワン家のほうへ1」 (光文社古典新訳文庫)作者: マルセルプルースト,Marcel Proust,高遠弘美出版社/メーカー: 光文社発売日: 2010/09/09メディア: 文庫購入: 8人 クリック: 67回この商品を含むブログ (24件) を見る 高遠弘…
The Metaphysics Of The Healing (Islamic Translation Series)作者: Avicenna,Michael E. Marmura出版社/メーカー: Brigham Young Univ Pr発売日: 2004/06/01メディア: ハードカバー購入: 1人 クリック: 6回この商品を含むブログ (5件) を見る 先日上智大学…
コルバンを読んでいるとブログやツイッターで書いたところ、コルバンのアヴィセンナ解釈に反論したグタスの論文があるよと中西さんが教えてくれました。 Demitri Gutas, "Avicenna's Eastern ("Oriental") Philosophy: Nature, Contents, Transmission," Ara…
昨日の記事で紹介したアヴィセンナの『治癒の書 自然学』のアラビア語-英語対訳がさっそくにも自宅に届きました。アマゾンのお急ぎ便の速さに脱帽。それはともかく2冊組で1000頁もあるモンスターのようなサイズの本です。The Physics of the Healing: A Para…
あの北村紗衣さんが三村太郎『天文学の誕生』への書評を書いてくれました。 三村太郎『天文学の誕生』 - Commentarius Saevus 信仰というのは科学ではないので合理的な説得とかによって得られるものではないというのが現代人の考えることだと思うのだが、こ…
オリゲネスと星の命 上智大学の中世思想研究所に行って3冊ほど本を借り出してきました。まずは紀元後2-3世紀のキリスト教教父であるオリゲネスを扱ったもの。Origen and the Life of the Stars: A History of an Idea (Oxford Early Christian Studies)作者:…
グラフトン計画 ヒロさんにお願いしてグラフトン計画のドラフトをのぞかせてもらいました。非常に優れた翻訳となっていて感動しました。まるでグラフトンが目の前で話しているかのようです。さらにこういう優れた日本語に直されてみて初めてグラフトンの論の…