2011-06-01から1ヶ月間の記事一覧

科学史研究第50巻、No. 258、2011年夏

『科学史研究』の最新号が届きました。今回はアメリカ、日本、中国、欧州といった広い地域をカバーする多彩な論考が収録されています。科学史研究 2011年 06月号 [雑誌]出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2011/06/28メディア: 雑誌 クリック: 5回この商品を…

ディリンゲン大学での討論

Dilinganae Disputationes: Der Lehrinhalt Der Gedruckten Disputationen an Der Philosophischen Fakultat Der Universitat Dillingen 1555-1648 (Jesuitica - Quellen Und Studien Zu Geschichte, Kunst Und Literatur Der Gesellschaft Jesu Im Deutschs…

ESM2011年3号から本の紹介

先日届いたEarly Science and Medicineの最新号(2011年3号)に収録された書評を読みました。8冊の本が書評されています。以下の5冊が興味深そうです。 Anna De Pace, Niccolò Copernico e la fondazione del cosmo eliocentrico : con testo, traduzione e …

ケプラーの想像力

家に届いたEarly Science and Medicine誌の最新号から、ケプラーの想像力理論を扱った論文を読みました。 Imagination as Self-knowledge: Kepler on Proclus’ Commentary on the First Book of Euclid’s Elements,” Early Science and Medicine 16 (2001): …

ケプラーと生きている地球

今売り出し中の研究者によるケプラー論を読み返しました。 「ケプラーの生きている宇宙」 Patrick J. Boner, "Kepler's Living Cosmology: Bridging the Celestial and Terrestrial Realms," Centaurus 48 (2006): 32-39. http://onlinelibrary.wiley.com/do…

きゃんでい庵のお墨付き

La Littérature Comme Réécriture (Omn.Univ.Europ.)作者: Goto-K出版社/メーカー: Editions universitaires europeennes発売日: 2018/02/28メディア: ペーパーバック クリック: 3回この商品を含むブログ (1件) を見る Kanako Goto, La Littérature comme r…

ピコとケプラー

Robert S. Westman, "Kepler's Early Physical-Astrological Problematic," Journal for the History of Astronomy 32 (2001): 227-36. ウェストマンは1593年の時点でケプラーが、惑星の運行の原因を太陽から出る光であると考えていたと述べています。本当で…

ベイコンの物質理論

今日は先週に引き続き東京工業大学に行ってきました。発表したのは柴田和弘さんで、主題はフランシス・ベイコンの物質理論について。すでに肝の部分は科学史学会で発表していたので、内容そのものは私にとって既知のものでした。ただそのあとの質疑応答はな…

天使の身体論

天使の身体論についての節を書きました。短い箇所ではありますが、天使が身体をまとうことと、太陽の知性が汚物から動物の身体(と霊魂)を自然発生させる過程が比較されているため、見逃せない議論ではあります。

中世における好奇心

以下の二冊の本を読んで中世における好奇心について学びました。時間があるときに内容をまとめるかもしれません。アウグスティヌスの好奇心批判(神が人間から隠しておこうと望んでいる対象を知ろうとするべきではない)がクレルヴォーのベルナルドゥスに受…

アヴェロエスと無からの創造

アヴェロエスが無からの創造という考え方についてどのような意見を持っていたかということは、次の研究の中で多少触れられていました。私もウォーバーグの紀要に出した論文のなかで触れています(pp. 200-201, 203)。Averroes, and the Metaphysics of Causat…

もうすぐ第5章完成

ようやく第5章が書き上がりそうです。現時点で1万2千単語あるので、これにあと2節分と序文・結論を加えると1万5千語くらいいってしまうかもしれません。たぶんこれが博士論文中で一番長い章になりますね。

アヴェロエス会議の原稿を見せてもらった

ヒロさんから、今度開催されるアヴェロエス会議の発表原稿の草稿を見せてもらいました。「おお、これは!」という結末です。アヴェロエスの宇宙論を支える根本原理が浮き彫りにされています。

占星術の歴史 山本啓二

今日は午後から東京工業大学に行って、山本啓二さんの講義を聞いてきました。題して「占星術の歴史について」。ただどうやら午前中からレクチャーは行われていたようで、そこでは「イスラーム科学はどのように興り、なぜ衰退したか」というテーマで話されて…

ルネサンス研究会のお知らせ

7月9日に学習院女子大学にてルネサンス研究会が開催されます。予定されている研究発表は以下の通りです。研究会のあとには懇親会も予定されています。関心のある方はとりあえず私に連絡ください。 フェリーペ2・3世期スペインにおける日本関係出版とその背景…