信仰の領域と哲学の領域 Pesce, "Il Consensus Veritatis di Christoph Wittich"

  • Mauro Pesce, "Il Consensus Veritatis di Christoph Wittich e la distinzione tra verità scientifica e verità biblica," in L'ermeneutica biblica di Galileo e le due strade della teologia cristiana (Rome: Storia e Letteratura, 2005), 175–195.

 この論文でMauro Pesceは、ウィティキウスが信仰の領域と哲学の領域をどう区別したかを示している。Pesceによると、ウィティキウスはガリレオとは異なり、自然についてだけでなく、道徳的な事柄についても、聖書の記述は哲学による判定を受けなければならないと主張した。それらの事柄についての聖書の記述が哲学によって信頼できないものとされる場合、その記述は偏見に覆われた通俗的な記述とみなされなければならない。そこで、その記述の下に隠された「一般的な真理」が探られなければならない。これを行うのは神学者であり、その際には文脈、言葉の意味、作品の目的が考慮される。