フィンドレン、『自然の占有』の書評

 高山宏氏がフィンドレンの『自然の占有』への書評を書かれています。

自然の占有―ミュージアム、蒐集、そして初期近代イタリアの科学文化

自然の占有―ミュージアム、蒐集、そして初期近代イタリアの科学文化

 蒐集を「嗜(たしな)み」とした貴族階級の感性の歴史学、ないし社会統計学(後略)。

 なにしろ大部である、わざわざ貴重な時間をとられるのもいやだなあと思いながらパラパラやったのが運の尽き、一読魅了という体(てい)となった。

 主人公が二人いて、二人の具体的な驚異の部屋のたどった運命の物語が面白過ぎるのである。アタナシウス・キルヒャーとアルドルヴァンディ。

 斜塔堂さんの日記を日ごろから読ませてもらっている者からすると、やや面白みに欠ける書評になっているのはやむをえないところでしょうか。

 ところで、「アタナシウス・キルヒャーは17世紀スイスのイエズス会学僧である」とありますけど、どうしてスイス?キルヒャーの生まれはドイツです。その前半生は三十年戦争のためにドイツ各地を経て南仏まで移動を続け、後半生はローマの学院に居を定めました。ドイツとスイスの取り違えかな。と、これは些細なあげ足とりですが。

『僕はパパを殺すことに決めた』の著者と講談社に勧告措置

僕はパパを殺すことに決めた 奈良エリート少年自宅放火事件の真実

僕はパパを殺すことに決めた 奈良エリート少年自宅放火事件の真実

 これについては過去の勧告例なども含めてもう少し情報がないとなんとも言えないです。

森だなあ、やっぱり(頭が)悪いなあと思った。

 森喜朗元首相は(中略)東海道新幹線の新駅建設問題にふれ、嘉田由紀子・同県知事が建設に反対していることについて「女の方だなあ、やっぱり(視野が)狭いなあと思った」と語った。

(中略)
 森元首相は「日本列島が全部新幹線でつながると、人の動き、ものの動きが変わる。その中、(新駅がないと)滋賀県が恩恵に浴するのは米原しかなくなる。そこまで考えて施策はやらないといけない」と話した。

 元滋賀県民として言わせてもらえば、この人は滋賀の地理的条件をまったく理解していません。

 京都駅から二駅で滋賀県の県庁所在地である大津です。9分しかかかりません。

 草津からでも新快速で京都まで18分です。

 新駅が建設される予定だった栗東から京都駅までは普通電車で27分です。

 どうでもいいですけど、私が使っていた南草津駅から京都駅までは20分です。

 というわけで別に栗東に新幹線の駅がなくたって、滋賀県民は京都駅を使って新幹線の恩恵に浴することができるわけです。ひかりものぞみも基本的には止まらない駅を栗東につくってもたいした意味はないですよ。

 女性の視野の狭さを嘆くまえに日本地図を見てください。