Seneca: Agamemnon (Cambridge Classical Texts and Commentaries)
- 作者: Tarrant
- 出版社/メーカー: Cambridge University Press
- 発売日: 2008/01/12
- メディア: ペーパーバック
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で、その予習をこつこつはじめました。といっても上で上げたタラントの手になる注釈書はあまりにパラレルだらけな上に、そのパラレルがドラコンティウスとかから引いてあって、まじめに読み出すとぜんぜん進みません*1。というわけであんまり注釈書の方はまじめに読んでいません。
あ、でも悪い注釈書ではないと思います。なぜその写本の読みをとったとか、どうしてそのような修正(文献学ではconjectureのことをなんていうんでしたっけ?)ほどこしたのかとかいうことについて、タラントが書いている理由は簡潔でわかりやすいです(他の人もまねしてほしい)。
セネカの悲劇については、全作品ちゃんとした翻訳が出ています。
- 作者: セネカ,小川正広,大西英文,高橋宏幸,小林標
- 出版社/メーカー: 京都大学学術出版会
- 発売日: 1997/07/01
- メディア: 単行本
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『アガメムノン』に関しては、大西英文氏が訳しています。いい訳だと思います。最近の訳は昔の訳みたいに日本語としてなんかすごいということはないですけど*2、だいたい正確ですよね(この分野に限って言えば)。
中務哲郎氏(京都大学教授)が、訳は正確になり、注は充実した。でも日本語としての質は落ちた、みたいなことを書いていた記憶があります。
ところで、セネカについては、『書簡集』の方をもう少し古典学者たちには研究して欲しいんですけどねぇ…。そろそろ悲劇はネタ切れのような…。