知性に関するいくつかの疑問

 家にこもって次に執筆すべき部分に関する調査を行いました。まとめるべき情報については整理できたものの、まだいくつか疑問点が残っています。

  • 何かを知解(intelligere)したものは、そうやって知解されたものと同一のものになるという見解は誰が提唱していたのか。17世紀のある哲学者はこのような主張を「アヴェロエス主義者たち」が唱えていたと書いています。
  • 「古い逍遥学派の者たち(veteres Peripatetici)が、上位の知性が下位の知性を認識することを否定した。というのも下位のものを認識することにより、自らの存在論的な高貴さが減るし、また下位の知性に含まれているものはすべて上位の知性が含んでいるのだから、下位のものをわざわざ認識する必要性がないからである」。このようなことが書かれている。ここで言われている(16世紀から見て)古いアリストテレス主義者たちというのは誰なのか。

 これらについて具体的に誰が念頭に置かれているのかを確定するのは博士論文中では難しい気がしています。