ガッサンディとリプシウス

 先日取り寄せたパガニーニさんの論文を読んでいるうちに、本当にガッサンディはリプシウスを利用しているのではないかという妄想に取りつかれてきました。
 あとガッサンディが『逆説的論考』で述べている「哲学の自由」という概念も、ひょっとすると『概要』の冒頭あたりから来ているのかもしれません。
 いずれにせよリプシウスの著作にあたってみなければどうにもならないのですが。

 ところでパガニーニの論文も、リプシウスが書いていることの要約といった感じで、それほど分析が進んでいるというわけではなさそうです(今読んでいるものに限れば)。

→なんだかよく分からない論考でした。「自然に法則があるという概念は、リプシウスの新ストア主義の中で重要な位置を占めているけど、この概念はもっぱら形而上学的な特徴を持っていって、言ってしまえば科学的というよりも審美的なものである」とか普通言いますかね…。〔科学的とか言われるとひっかかってしまうのですが。。。〕

 文献情報として

  • Mario Dal Pra, "Note di storia della storiografia filosofica," Rivista di storia della filosofia, 1 (1946): 163-188.
  • Margherita Isnardi Parente, "La storia della filosofia antica nella "Manuductio in stoicam philosohiam" di Guisto Lipsio", Annali della Scuola Normale Superiore di Pisa, 16 (1986): 45-63.

 2番目のものはなんだか重要そうなので取り寄せを依頼しました。最初の方は、なんだか出版年度がよく分からないというか、こんなに昔からこの雑誌あったのかどうかいまいちよく分かりません…。