社会保険庁について

 民主党の歳入庁案には問題点があって、まず揚げ足取り的な指摘からするなら、

  • 歳入庁という名前なのに給付業務も担当するのはおかしいんじゃないか

という点。ただこれについては、もしかすると諸外国でもそうなっているのかもしれない。

 もう一つ気になるのは、

という点。GHQのような組織がやるならともかく、政府にこういうところに手を突っ込むことができるだろうか。

 とはいえ、自民党案も民主党案も同じといえば同じ。両方とも社会保険庁職員の生首を切ることができないという考えだから。そして、私も生首を切るのは無理だし、するべきではないという意見。

 社会保険庁は全国津々浦々にある保険事務所で業務を行っている(参照)。また、業務を行うにはそれなりの専門知識が必要とされる。だから、社保庁の業務をたとえ一部であれ民間に移すためには、それなりの時間がかかる。

 もし社保庁業務を一部民営化したいなら、10年、20年という長い時間の枠の中で民営化をどうやって進めて行くのかを議論し、法案化しないといけない。

 それなのに政府案は業務を適当にぶつ切りにしているだけ。法案自体が選挙向けのものだから仕方ないとはいえ、そんなことをするなら今のままの方がよい。