『ストア哲学への手引き』第2書終わり、ロングの基本書

 リプシウスの『ストア哲学への手引き』はようやく第2書を読み終えました。たかだか60ページのラテン語を読むのに時間をかけすぎ(涙)。しかも第2書は読んでみたらあまり重要ではなかった感じです。摂理についての記述は第3書にまわされているようなので。ただ「中立的なもの」とか「優先されるもの」とかその手のストア主義独特のジャーゴンは一通り頭に入りました。

 平行して次の基本書も読みました。

ヘレニズム哲学―ストア派、エピクロス派、懐疑派

ヘレニズム哲学―ストア派、エピクロス派、懐疑派

 いまさらという感じですけど、とりあえずこれをちゃんと読まないとヘレニズム哲学についてのイロハが身につかないということで。手堅い記述が続いて信頼できそうな本ですけど、その分退屈ですかねぇ。あと実は結構難しかったり。ただこれはこの本の問題というより資料が全体的に不足しがちなヘレニズム哲学研究には避けられないことなのかもしれません。

 影響史については次。

  • A. A. ロング、「哲学的伝統におけるストア主義」、『思想』、971号、45-78.

 リプシウスについては58-61頁に書かれています。でもロングはちゃんと読んでいませんね。