Johann Claubergとオントロギア

nikubeta2010-07-10

 id:Freitagさんからお問い合わせがあったのでメモとして掲載しておきます。

 「スコラ的デカルト主義者」として知られるJohann Clauberg (1622-1655) の全集(アムステルダム、1691年)はグーグルブックスで全文読むことができます。

 問い合わせがあったオントロギアの語が現れる箇所は、第1巻の281頁になります(Ontosophiaという著作です)。

 試みにその部分を訳出してみましょう。

一方、テオソフィア、あるいはテオロギア[神学]と言われるのは、神を扱う知識である。同じように特定の名前で指示されたり、ある種の性質によって別の存在から区別されるようなあれやこれやの存在に関してではなく、類における存在に関する知識は、特に不都合なくオントソフィア、あるいはオントロギアと言われうるように思われる。

Sicuti autem θεοσοφία vel θεολογία dicitur quae circa deum occupata est scientia: ita haec, quae non circa hoc vel illud ens speciali nomine insignitum vel proprietate quadam ab aliis distinctum, sed circa ens in genere versatur, non incommode Ontosofia vel Ontologia dici posse videatur.

 しかし家から一歩の出ないどこか、マシンの前から一歩も動かずに調べられてしまうという驚異。改めてグーグルブックスの威力を思い知らされました。