天使が占める場所について論じた論文を読みました。著者は中世天使学について数多くの作品をものしている大家です。
論文の前半ではロンバルドゥスからアクィナスを経て、オリヴィらフランシスコ会に属する人物たちの学説が解説されます。後半で扱われるのはスコトゥスの学説です。
前半のまとめもフランシスコ会を扱った部分には知らないことが多かったですし、スコトゥスの解説部分も手頃な紹介が見つけられていない状態だったので(ほとんどない気がする)、総じてたいへん勉強になる論考でした。
必要が生じたら少し丁寧にメモをとりたいと思います。
- Taziana Suárez-Nani, “Angels, Space and Place: The Location of Separate Substances according to John Duns Scotus,” in Angels in Medieval Philosophical Inquiry: Their Function and Significance, ed. Isabel Iribarren and Martin Lenz (Aldershot: Ashgate , 2008), 89–111.
なおスコトゥスの天使論については、下記の本の512-523ページにしっかりとした記述があります。これも貴重な仕事です。
- 作者: 八木雄二
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