リプシウス

 ガッサンディの世界霊魂論とリプシウスの世界霊魂論を見てみましたが、ガッサンディがリプシウスを利用した形跡は今のところ確認できませんでした(もちろん見る人が見れば違うのかもしれません)。ガッサンディの世界霊魂論はピュタゴラス派とプラトン主義の解説→それについての反論というコースをたどるのでリプシウスとは重なりにくいのですね。リプシウスがよく用いて、かつガッサンディがほとんど用いない資料にダマスクスの聖ヨハネなんかがあって、こんなのをガッサンディが局所的に用いてくれていれば面白いと思ったのですけど…。〔『岩波キリスト教辞典』には「ヨアンネス(ダマスコスの)」として1149ページに載っていました。〕
 次は倫理学について、摂理の問題(それこそ円筒(円柱)の比喩など)について、ガッサンディがリプシウスを用いていないかなどを検討したいと思います。そうなると『不動心について』も見なければならないのかもしれません。こういうふうに掘っても何も出ないかもしれませんけど、それでも誰かが掘ってみないといけないと言い聞かせてやっています。

ガッサンディの世界霊魂論で引用されている箇所を確定しているだけで夜が終わってしまいました…。

 今日prokoptonさんと書店でたまたま会って雑談しているときに、プラトンの『ティマイオス』をちゃんと読まなければならないということで意見が一致しました。『ティマイオス』ってすごい有名ですけど、実際に日本語訳で読んでみるとほんとうに難しいくて、さっぱり理解できないのです。prokoptonさんもよく分からないといっていました(僕の分からないとprokoptonさんの分からないは次元が違うわけですが)。一度ちゃんとギリシア語で読み込まないといけないということになったのですけど、僕にはそれもなかなか難しそうです…。