小熊英二『1968』入手しました
- 作者: 小熊英二
- 出版社/メーカー: 新曜社
- 発売日: 2009/07/01
- メディア: 単行本
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小熊英二氏の新著が刊行されました。今回は上巻1092頁、下巻1008頁、原稿用紙に換算すると5000枚以上という過去最大の作品になっています。発売されたのは上巻で、下巻は月末に出される予定になっています。
主題は著作の表題にあるとおりです。1965年から1972年までの若者たちの運動が扱われています。ただし若者と言っても当時大学に進学していた人が主たる対象で、地域としては東京にほぼ限定されていると思います。
私はまだ最初の2章しか読めていないのですけど、著者の主張は164頁にある次のような文章によく表れていると思います。
「近代」から「現代」のはざまにあって「自分とはなんだ」という、アイデンティティ・クライシスに集団的に見舞われた日本初の世代が、60年代末の若者たちだった。この悩みの出口をもとめて、ある者は登校拒否となり、ある者は自傷行為に走り、ある者はフーテンとなり、そしてある者は全共闘運動に参加していったのである。
どうでもいいのですけど、小熊英二研究室に「小熊先生の新刊、『1986』<上巻>が7月上旬に発売予定です」とあって、おいおいと思うと同時に村上春樹の新刊と混ざったのかとふと思いました。