エピクロス主義関係の新刊2点

WILSON : EPICUREANISM

WILSON : EPICUREANISM

 あまり学ぶべき点はありませんでした。著者は17世紀の前半には関心がない様子です。事実ゼンネルトについては英語訳を少し見た程度のようです。他にもルクレティウスの影響を過大視しているという問題があるように思えます。そういえば最近見たとある原稿でも『事物の本性について』が非常に大きなインパクトを与えたとありました。きっとこの本の記述を踏襲したのでしょう。

The Cambridge Companion to Epicureanism (Cambridge Companions to Philosophy)

The Cambridge Companion to Epicureanism (Cambridge Companions to Philosophy)

 最終章にある初期近代でのエピクロス主義の受容史の担当は、ウィルソンでした。