国際マンガミュージアム、エスター、夜は短し歩けよ乙女

〔以下では『エスター』という映画について「物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています」。〕

 火曜日に京都大学で発表をすることになっているので、ただいま滋賀県の実家に帰省しております。ちょうど同じ時期に友人が関西方面に出張ということで、今日は一日京都をぶらぶらしておりました。

 巡った中でめぼしい場所は国際マンガミュージアムというところです。これは少し前に友人が出向いていて、その模様がブログで写真付きで公開されていました。それで面白そうだなと思って今回訪れてみたというわけです。

 行ってみてびっくりしたのは、ミュージアムの前のグラウンドで皆が思い思いの格好をしていることです。もう少しわかりやすくいうとみんなコスプレを着ています。おおお。すごい場所だなと思いました。これは週末だけのイベントなのかな?よくわからないですけど、たくさんの女性がお気に入りのマンガやアニメのキャラクターに扮しています。ごくまれに男性もいます(『名探偵コナン』の目暮警部)。

 ミュージアムの内部は、閉架の部分に昔の週刊雑誌が並べられているのが壮観でした。もちろん抜けている巻は非常に多いです。ああいうものが曲がりなりにもそろっているのは、国会図書館しかないのでしょうね。

 マンガ研究のためには、連載作品の各話がどの雑誌のどの号のどのページに掲載され、それがその後単行本の何ページに収録されるようになったのかという情報がまとめられなくてはなりません。学問というは何よりもまずカタログを作るところからはじまります。もし税金がマンガ文化の研究のために使われるなら、国会図書館を利用して網羅的なマンガ雑誌・単行本のカタログを作るプロジェクトに投入されるべきだと思います。

 その後はなぜか『エスター』というホラー映画を見に行きました。これは引き取った孤児の女性が、実はホルモン異常のせいで外見が若く見える33歳の大人で、しかも精神疾患にかかっていて、かつて7人以上の人間を殺害していたというお話です。同級生や兄弟に傷害を負わせ、引取先の父親を殺したこの女性、最終的には引取先の母親によって池に突き落とされて殺されます。なによりも孤児と精神疾患の取り上げ方があんまりではないかということを感じましたけど、それ以前にホラーとして演出がワンパターンで退屈でした。特に振り返ると誰かがいて襲われるというシーンがたくさんあって、もう勘弁してくださいという感じ。こんなことならココ・シャネルについての映画を見ればよかったと後悔。

 その後帰ってきてからは友人に勧められて買った次の本を読みました。

夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)

夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)

いや、正確に言うなら読むことを試みました。しかし開始10ページほどで挫折。これはだめ。この著者の本は二度と手に取らないです。