今日は査読者の指示に従って論文を訂正する作業を行いました。結論の最後に根拠のない推測をしたら、そんなのありえないと怒られたので最終段落は丸ごとカット。
ハンキンスの意見に無批判に従ったところ(彼が査読者になかと思って終盤に挿入した)については、もっと慎重になるべきだと言われました。おっしゃる通りで。といってもハンキンスを論破する材料があるわけではないので、注で彼の見解に対する疑念とさらなる研究の必要性を喚起するにとどめました。これで許してもらえるかな?
さらに序文でクレームがついた箇所の表現もあらためました。大枠のところで時に雑な議論をしている自分に反省。
あとは細かい点をひたすら直します。今回はかなり微妙な単語の選択に関しても指摘が入っています。アキレウスにしたがうミュルミドネス勢のごとく唯々諾々と指示に従いました。
次に二次文献の問題です。ジャンフランチェスコ・ピコについてイタリアで出された英語の本を見ろと書かれているので注文を出しました(日本の大学図書館にはなさそうだったので)。これは来週までは届かないかな。他にも言及したほうがいいのではないかと言われた二つの論文があります。これらは実は引くに値しないと考えてわざと引かなったんですが…(だって内容がないんだもん)。仕方ないからどこかの注にねじ込みましょう。
残された問題は、神の通常の力と非通常の力について論じたところに関する指摘です。私はすでにスカリゲルがこれらの概念を論じている箇所を指示して、さらに同じ問題に関する二次文献も引いたので十分と思っていました。しかし査読者はもう少し議論を深めて欲しいそうです。本筋からやや外れた議論なので投稿原稿では触れなかったのですけど、言われてみれば少し取り上げた方がいいかな。ただこの指示に従うためには一度スカリゲルの著先を読み込まないとなりません。1日はかかりますね。
というわけで明日のは朝と午後に用事が入っていますけどできる限り訂正作業を続けます。