月刊現代

 最近、月刊現代という雑誌をけっこう愛読していたりします。これがなかなか面白いのです。今月号に中曽根氏と田原総一郎氏の対談が載っていて、そこで中曽根氏が

田原
内政の課題はいっぱいありますよね。小泉さんは、これからどうすると思いますか?
中曽根
彼はまず選挙を劇場型にしましたね。これからの一年間も劇場型を作り出そうと考えていますよ。
田原
どういう劇場型ですか。
中曽根
後継者候補を次の内閣にみんな入れて競わせるという形です。
田原
全員入れちゃうわけですね。
中曽根
うん。その各々の後継者が何を政策としていうか、相互の関係がどう変化していくか、あるいはどのグループとどのグループが手を握って日本の政治を動かしていくか。そういう後継者争いもまた劇場型にする。二人の決闘ではなくて数人の決闘にする。
田原
それはすごい話だ。これはマスコミが取り上げざるを得ない。
中曽根
でしょうね。そこで、さっき申し上げたような国のバックボーンになる諸問題、あるいは諸外国との関係、日本の主体性を回復するという大きな問題を後継者に競わせて、いろいろ議論させる。

なるほど。後継者候補全員を次の内閣に入れてしまうわけですね。そうやって、その人たちの発言が逐一取り上げられざるを得ないようにするわけですか。
 やり方としては間違っていないので(派閥の有力者が集まって総裁を決めるよりいいだろ、といわれれば誰も否定できない)、郵政反対候補にすべて対抗馬を立てたのと同じで、これも成功しそうな予感です。