国民投票法案

 国民投票法案の制定に向けた議論が進んでいます。思うのですが、護憲勢力はこの法案をもっと早い時期に作っておくべきだったのではないでしょうか。この法案の重要な点は、投票前のメディア規制をどうするか、という点ですが、この点に関して自民党はかなり報道の自由を制限する方向で法案をつめて行こうとしています(もちろん民主党が難色をしめしているので自民党としてもそう簡単には押し切ることはできないでしょうが)。
 護憲勢力は伝統的に、手続き法を制定すればなし崩し的に改憲が進むのではないかと主張して国民投票法案を審議すること自体を拒否してきました。現在の国会は、自民党民主党改憲に前向きで、護憲勢力はほとんどいないに等しい状態です。つまり改憲勢力間で意見の調整をすれば、それが国会の大多数の支持を得ることになる状態です。護憲勢力にとっては、自らが強かった時代に手続き法を制定した方が、自分たちにとって望ましい形で国民投票法を国会で通すことができたかもしれません(もちろんこれは結果論なのですが)。
 ただし護憲勢力の意見が反映されないというのは、それだけ社民党共産党が国民の支持を受けていないということなので、民意を反映しているといえば反映していると思います。