ルクレティウス

『事物の本性について』 1. 62-101.

人間の人生は、重くのしかかってくる宗教の下で圧迫されて、誰が見てもみじめに大地に倒れて横になっていた。この宗教というものは、頭を天の領域から見せて、恐ろしい姿で死すべき者たちに上から迫っていた。その時はじめてギリシア人 [エピクロス] が、そ…

『事物の本性について』 1. 26-61.

それは私の友人であるメンミウスのためだ。彼をあなたは、女神よ、飾り立てて、常に万事につけて人に優っていることを望んだのだ。だから私が述べることに、女神よ、永遠の魅力を与えたまえ。しばらくの間は、残酷な戦争の任務が、海でも陸でもすべて鎮まり…

『事物の本性について』1. 1-25.

アエネイアースの子供たちの母よ、人間たちと神々の快楽よ、慈悲深いウェヌスよ、あなたは天の滑り降りてくる星座の下で、船を運ぶ海や、実りを運ぶ大地を祝福する。あなたによってすべての動物の種族は子を宿し、生まれ出て太陽の光を目にする。あなたから…

『事物の本性について』1. 159-214

なぜなら、もし無からものが生じてしまうのなら、すべてのものからすべての種族が生まれることができ、種はまったく必要なくなってしまうのだ。まず海からは人間が、大地からはウロコのある種族が生じることができ、鳥たちが空で孵化することができるように…