ノルデン*1といえば、西洋古典学に興味がある人ならば大抵は知っていると思います。彼が書いたアエネーイス第6歌への注釈書は、それを引用していないラテン文学に関する注釈書がめずらしいといえるほどよく引用されます。
Vergilius Maro, Aeneis Buch VI
- 作者: P. Vergilius Maro,Eduard Norden
- 出版社/メーカー: Vieweg+Teubner Verlag
- 発売日: 1995/01/01
- メディア: ハードカバー
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ちょっとネットで調べるとこのノルデンという人、24歳で私講師になって、25歳でシュトラースブルクの教授になってます(1893年)。そのあと27歳でグライフスヴァルト大学の教授。30歳でブレスラウ大学の教授(当時のブレスラウはドイツ領)。38歳でベルリン大学教授になっています(1906年)。そして59歳でベルリン大学の学長に就任しています(1927年)。
こうみると順風満帆すぎる学者人生です。とはいえ、彼はユダヤ人だったので、1938年には学会を追放されてしまいました。41年に死んでいるので、結局復帰することはないままだったようですね。
ノルデンに関しては研究書(論文集)が出ているようです。
Eduard Norden (1868 - 1941). Ein deutscher Gelehrter juedischer Herkunft
- 作者: Eduard Norden,Bernhard Kytzler,Kurt Rudolph,Joerg Ruepke
- 出版社/メーカー: Steiner Franz Verlag
- 発売日: 1998/01
- メディア: Perfect
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*1:Eduard Norden 1868-1941