キルヒャー

 キルヒャーに関する論文の草稿(近日中に投稿予定)をHさんから送っていただきました。ありがとうございます。さっそく読ませていただきました。
個人的に非常に興味深いというか、圧倒されたのはキルヒャーの思想が、次々と当時の化学哲学の伝統の中に位置づけられていく点です。「歴史的コンテキストにおいて思想を理解する」というあまりに繰り返されて陳腐にすらなってしまった目標が精密に実行されたときの面白さを教えてくれる論文だと思います。
 またガッサンディキルヒャーの関係についても随所で触れられていて、個人的にも得るものが大いにありました。
 さっと読める論文ではありません。読みたい部分だけ読みメモを取って終わりという読み方はできない感じです。また解説されている思想も複雑なので、大筋を把握するためにも2度は読む必要があると思います。ただそれだけ時間をかけて読む価値がある論文だとは思います。
 送っていただいてありがとうございました修士論文に生かしていきたいと思います。ああ、がむばらねば・・・。