内藤朝雄 『いじめと現代社会――「暴力と憎悪」から「自由ときずな」へ――』のキャンペーンブログが公開されました
成城トランスカレッジのchikiさんが、内藤朝雄氏の新著『いじめと現代社会』の発売を記念して、ボランティアでキャンペーンブログを運営することになったとのことです。
いじめと現代社会――「暴力と憎悪」から「自由ときずな」へ――
- 作者: 内藤朝雄
- 出版社/メーカー: 双風舎
- 発売日: 2007/02/22
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 5人 クリック: 124回
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実は内藤氏ご自身もはてなでブログを運営されています。
また、下記のホームページでは、内藤氏がいじめ問題について雑誌に掲載した論文の一部を読むこともできます(ただし読むことのできる論文はいずれもやや古いものです)。
内藤氏の書き物の一覧はこちらからどうぞ。
私は今のところ内藤氏の著書を読んだことはありません。この記事を書くために、上記ブログに掲載されている記事の一部、及びホームページで読むことができる「いじめ・全能感・世間」という論文を読んだだけです。だから、いじめをめぐる内藤氏の議論がどのようなものであり、果たしてそれがどれほど優れたものなのかどうかについては、今のところ何とも言えません。また、私はそもそもいじめ問題についてはまじめに考えたことがないので、仮に内藤氏の著作を読んだとしても建設的な意見は述べられないと思います。
ただ、内藤氏による次のような文章には、個人的にたいへんなリアリティを感じることは事実です。
例えば、平均的な中学生にとっては、「世間」から自他の境界線を引いて人格をガードするのは不可能であり、その風向きに従って付和雷同的な心理状態になるしかない。また「世間の目」は、一挙手一投足のみならず、心の奥襞まで絶えずのぞき見し続けているように体験される。そのような「世間」がひそひそ話をする気配やおそれを感じると、自分にも予測不能でコントロール不能な恥辱的自意識や、「何をされるかわからない」という不気味な気分が生じてくる。(「いじめ・全能感・世間」より抜粋)
というわけで、こんな風に個人的実感に近いことをしっかりと書いてくれる内藤氏による新著はぜひ読んでみたいです。ええ、だから、『いじめと現代社会』が読みたいです!*1
*1:つまりは、プレゼント企画に応募するための記事なのです…。