ケプラーと渦巻き派閥

Vortex Theory of Planetary Motions (History of Science)

Vortex Theory of Planetary Motions (History of Science)

 ニュートンが登場する前まで読みました(89頁まで)。とりあえず、デカルトを含めてデカルト主義者たちが、『プリンキピア』出版以前はケプラーをほぼ無視して宇宙論を展開していたことは確認できました。あと、スカリゲルがすでに潮の干満を月の影響として語っていたそうです(Exotericarumの197頁)。

  • J. Pelseneer, "Gilbert, Bacon, Galilée, Kepler, Harvey et Descartes: leurs relations", Isis 17 (1932), 171-208.

 これによるとデカルトケプラーの第一法則と第二法則を知っていたことは間違いないらしい。でもこの点については上に引用した本の中でAitonが反論している。デカルトケプラーの法則は知らなかっただろうと。ところでPelseneerはニュートンホイヘンスに会ったことはないと書いている一方で、Aitonは1689年に二人は会っていると書いています。これについてはAitonが正しそうですが…。

 ケプラーガリレオについては次のような論文があるらしいです。いちおう日本にもあります。

  • E. Hoppe, "Kepler und Galilei", Archiv für Geschichte der Mathematik, der Naturwissenschaften und ter Technik 11 (1929), 363-85.