ケプラーと渦巻き派閥
Vortex Theory of Planetary Motions (History of Science)
- 作者: E.J. Aiton
- 出版社/メーカー: TBS The Book Service Ltd
- 発売日: 1972/02/17
- メディア: ハードカバー
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ニュートンが登場する前まで読みました(89頁まで)。とりあえず、デカルトを含めてデカルト主義者たちが、『プリンキピア』出版以前はケプラーをほぼ無視して宇宙論を展開していたことは確認できました。あと、スカリゲルがすでに潮の干満を月の影響として語っていたそうです(Exotericarumの197頁)。
- J. Pelseneer, "Gilbert, Bacon, Galilée, Kepler, Harvey et Descartes: leurs relations", Isis 17 (1932), 171-208.
これによるとデカルトがケプラーの第一法則と第二法則を知っていたことは間違いないらしい。でもこの点については上に引用した本の中でAitonが反論している。デカルトはケプラーの法則は知らなかっただろうと。ところでPelseneerはニュートンはホイヘンスに会ったことはないと書いている一方で、Aitonは1689年に二人は会っていると書いています。これについてはAitonが正しそうですが…。
ケプラーとガリレオについては次のような論文があるらしいです。いちおう日本にもあります。
- E. Hoppe, "Kepler und Galilei", Archiv für Geschichte der Mathematik, der Naturwissenschaften und ter Technik 11 (1929), 363-85.