論理学と実体論 ロイド『アリストテレス』第6章

アリストテレス―その思想の成長と構造

アリストテレス―その思想の成長と構造

 第6章はアリストテレスの論理学と形而上学の簡単なまとめになっています。論理学の部分では同名異義、同名同義、派生的の区別、文と命題の区別(祈りは命題ではない)、範疇(カテゴリアイ)、三段論法、学的知識、帰納について簡潔な解説が行われています。形而上学では実体に焦点をあてた記述がなされています。きわめて簡潔な記述であるものの馬鹿にできない。特に三段論法の部分は基礎知識の確認に、実体の部分は問題の所在の確認に有効であると思われます。