オウィディウスの翻訳は法律用語だらけのところにさしかかって、ずいぶん減速してしまいました。
オウィディウスという人は詩の中に法律関係の言葉を使うのが大好きなことで有名で、「オウィディウスと法律」なんていう論文まであります*1。
彼も最初ローマに出てきた時は、弁論術の勉強をしていたようです。しかし:
父の言葉にしたがって、およそ詩などは放棄して散文的な字句を書こうと試みた。が、ひとりでに、ふさわしい韻律をもった詩が生じるのだ。私が書こうとしたものは、みな詩になったのだ。
というわけで彼は詩人になりました。
この話と彼の法律好きがどれくらい関係あるのかはわかりません。ウェルギリウスも若い頃は法廷に立っていたそうですが*2、別に彼の作品にそんな法律がでてきているとは思えません。
要するにオウィディウスは単に法律が好きだったんじゃないかなぁ(なんていい加減なことをいうと怒られますけど)。