天文学史

  • Rabin, S. J. (2005) ``Was Kepler's species immateriata substantial?'' Journal for the History of Astronomy 36: 49--56.

 どうもこの論文は一箇所本格的に誤読をしているように思われる。距離にしたがって駆動力が弱まるというのと、駆動力が距離に関わらず総量としては同じにとどまるというのは両立しうるし、この点に関してはケプラーは『神秘』から『概要』に至るまで一貫しているような気がするんである。

  • Grant, E. (1994) Planets, Stars, and Orbs: The medieval cosmos, 1200--1687. Cambridge.

Planets, Stars, and Orbs: The Medieval Cosmos, 1200?1687

Planets, Stars, and Orbs: The Medieval Cosmos, 1200?1687

 はじめて手に取ったのですが、でかい…。本文だけで679ページもあります。辞書的に使えそうですけど、全体を通してみるといろいろな研究の集積という感じで案外まとまりがないのかもしれません。コペルニクス以後のアリストテレス主義者たちが、天動説をどのように主張したかが書かれている647-673ページについては大枠を描くにとどまりながらもよく調べられている(気がする)。