Sennert, De chymicorum ...

  • 『化学者たちのアリストテレス主義者たちとガレノス主義者たちとの同意と不同意について』De chymicorum cum Aristotelicis et Galenicis consensu ac dissensu, Wittenberg, 1619.

を読み進めています.この本は1629年に第2版が出て,最後に全集版に収録されている第3版(1650年)が出ています.DSBの記述によると,第1版と第2版の間で大きな変更があって,「ほぼ別の作品になっている」とのこと.しかし,私が読んでいる個所に関してはそれほど異同があるわけではありません.言葉を補ったり,一文付け加えている程度の変更ばかりです.

 形相の起源について議論では,セヴェリヌスの学説が伝統的な形相論と実は同じことを述べていると論じた後に,スカリゲルの学説をリバビウスの攻撃から守ることが行われています.個人的には突拍子もないガレノス解釈が飛び出してくれると嬉しかったのですけど,ここにはないかな.