ピコとケプラー

  • Robert S. Westman, "Kepler's Early Physical-Astrological Problematic," Journal for the History of Astronomy 32 (2001): 227-36.

 ウェストマンは1593年の時点でケプラーが、惑星の運行の原因を太陽から出る光であると考えていたと述べています。本当でしょうか。とにかく彼によれば、この考えはピコの占星術批判からとられていることになるとのことです。ピコは個々の惑星がそれぞれ独自の影響力を地上に及ぼしているという考え方を否定しました。彼によれば惑星はその運動とそれが発する(反射する?)光によってのみ地上の事象を左右します。このように光を地球への作用の基本要素にすえる点でケプラーはピコに依存していたとされます。