いつもながらコメントありがとうございます。昨日は大学図書館に行ったものの、図書館がすでに閉まっていて、見たかった本がことごとく見られず、帰ってきてからはぐーぐー寝てしまいました。でも今日は(比較的)早起きです。

 Albertusには幾つかの霊魂論・知性論にかかわる著作があります.最新の情報だと違うのかもしれませんが,私が今依拠している情報だと WeisheiplはDe animaを1254-1257年の間の著作であるとしています.
 この時点でAlbertusはJames of Veniceの古い訳,およびMichael Scotが訳したAverroesの大註解を利用したようです.新しいWilliam of Moerbekeの訳は間に合わなかったようです.
 1242-3年頃にかかれた著作は,De homineと呼ばれる著作で,これまでの研究史では比較的言及されることが多かった作品です.
 これとDe animaは全くの別物です.ご注意ください.』 (2006/04/24 03:58)

Lovejoyさん)

>love-joyさん

 (いつもながら)ありがとうございます。僕は年代についてはここを見て書いたはずなのですが、ここでもLovejoyさんの言うとおりの年代になっていますね…。

De homine 1242-3年頃
De anima 1254−7年頃

ということですね!
 「でも」も「しかし」も「うぐぅ」もなく訂正させていただきます。

Moerbeke に関しては「比較的」(弱々しく鍵括弧をつけさせていただきます)事情が簡単なのかもしれません。GauthierがAquinasのSententia libri de anima(デ・アニマ註解)につけている序文の判断では、Aq.のこの本(c.1268)以前にMoerbeke訳(Novus)を利用した形跡のある 13世紀のテクストはAq.自身のものも含めて、ないとのことです。

(Respondeoさん)

>Respondeoさん
 どうもいつもありがとうございます。『霊魂論』のメルベケ訳を利用したのはアクィナスがはじめてなのですね(確認できる限りでは)。そのGauthierの序文のできはかなりいいとマレンボンも書いていますけど、僕が使っている図書館にはおいていません(しくしく)。

> 3番目のものは、J. Vennebuschが1963年に校訂したもの(webcat情報)と同じなのでしょうか。

それが違うんです。Anonymous の『デ・アニマ註解』で校訂が出ているものは数種類あるので紛らわしいですね。De potentiis animae とかDe anima et de potentiis eiusといった『註解』とは言い難いテクスト群とは別に固有の意味での『註解』ということになると、 3番目のものはわりと早い時期の例です。C.H.Lohr, Latin Aristotle commentaires, Firenze, 1995.などが役に立ったり(あるいはむしろ)立たなかったりでしょうか。

 ええっと、また間違いを僕は書いてしまったようで(汗)。そもそも Lohr の一連の論考って本になっていたんですね!全3巻1万7千円とは非常にお手ごろな価格ですの。ほほほ。。。ルネサンス以後の情報もたくさん入っているようなので、入手を検討してみることにします。あ、でも役に立たなかったりするのか…。
 しかしRespondeoさんは、かなり詳しいところまで突っ込んでやられているようですね(尊敬)。いや、何も知らない僕が言うのも変な話なのですが。

 Lovejoyさん、Respondeoさん、ありがとうございました。重ねて感謝感謝です